2015年2月15日日曜日

さてさてさて。

さてはて。

色々とございましたが、なんとかなりそうなこともありまして、地味に書き書きを再開致します。

気がつけば帰国まで残り一ヶ月になっております。たぶん。

未だに完全に正確な日程が決まっていないという、ややアヴァンギャルドな状況ですが、ビザの期限というものがあるので帰るでしょう、きっと。

さて、思い起こせば2008年の9月からの海外生活。
当初英国2年の予定が、1年伸び、半年伸び、スイスに移って3年伸び。

一般的な日本企業の駐在員であるならば、前例があり、前任者がおり、経済的にも会社に手厚く保護されたプログラムになります。

ただ僕の場合は残念ながら全くそうではなく、始めは誰一人知る者はなく、各場所でのフロンティアが必要で、決められた会社の手厚いプログラムもなく、経済的には日本の頃より厳しく、なかなかに噛みごたえのある生活でございました。

その分、駐在員の皆様よりも幅広く、グッと面白い経験や人脈を得ることができたと思わなくもありませんが。


そんな生活が6年半。
園児が中学生になる年月。
人生が65年だとしたら、その約1割。

今思えば、長いようで短かった、こともなく、普通に長かったという趣きでございます。


そもそも僕は日本と日本語が大好きで、昔から外国語がとても苦手でございました。

しかし一方、無い物ねだり、海外で活躍する日本人が輝いて見え、そしてそういう方々が数多く現れ出した年代であり、似ても似つかぬ自分にコンプレックスがございました。
まー、それが何とも嫌であったので、何とかしたかったのです。

コンプレックスを克服する方法は、一つではなく、色々とあると思います。

僕は自己啓発本等がかなり嫌いですので、僕の話もハナシ2割程度で聞いて頂きたいですが、僕のような海外適応能力の低い人間だからこそ、海外で苦労するべきだと思ったわけなのです。

非常にシンプルで愚直な方法です。

コンプレックスに真正面から向き合わざるを得ない状況に、自分を陥らす。

なんたるマゾヒスティックと思うざんしょう?
いやいや、これは自分による自分へのサディスティック行為なのです。

なんのこっちゃねん。


さてさて、僕はこの年月で何を得たのでしょうか。

かけがえのない経験。
かけがえのない友達。
かけがえのない四弦。

美しい。ホントに。


かけがえのない贅肉。

必要ない。ホントに。

先日久しぶりに渡欧前のアルバムを開いてみると、誰なんだこれは!?というスリムな自分が。

今の僕は、ただのアンパンマンでございます。

"飛べないアンパンマンは、ただのデブさ。"

御意にございます。



さて、ちょっと正気を取り戻しまして、この年月の間に得たもの全てを回想。

それらは自らの人生の糧となる。
それらは自らの人生の肥やしとなる。

インプットとアウトプットが、食べ物とク◯が、まさかの同義で使えそうな雰囲気に愕然としながら、思うことは約一つ。

ただ、僕が知らなかった世界を一つ打ち消したということです。

これまで「苦労してきたんだよ、僕は」的なことを述べてきたように思えるでしょうが、お伝えしたいことは実は真逆のことです。

細かい例外を無視して、敢えて画一的に断言するならば、海外で頑張ることと、日本で頑張ることにそれほど違いはありません。

ただ、そのことを理解するためには、どちらも経験しなければなりません。そのことに気づきました。

情報に溢れる昨今ですが、頭でわかっている結論と、実際に身体で感じた結果とは純然たる差があります。

"そして、ただ、そのことを確認した。"

6年半を一言で言えば、そういうことになるのでは、と思います。


さてさて。

最近、ウクレレイベントの情報を見ても、参加できる日程のものをちらほらと見かけます。

信じられないような、嬉しい限りのような、そんな不思議な現実感。

「このライヴはいける。このワークショップもいける。このイベントはギリで行けない。くやし〜なー。」

「いいのか?ウクピクとか行っちゃってもいいのか?」

日本のウクレレシーンの片隅に、舞い上がった阿呆なおっさん一人を受け入れるだけの余裕があれば、コレ幸いでございます。

みなさま、いつかどこかで。
どうぞよろしくお願い致します。




冬のスイスから。


"枯れ木に花を咲かせましょう!"

4 件のコメント:

  1. ハイ次郎さま、はじめまして。同じく欧州(スイスの隣国)在住のUke初心者です。
    私もUkeのイヴェントを探しては、地元の定期集会やそこで出会った人たちとのプライベートな練習会にとどまらず、隣国の集会にも突撃参加しています。
    先週偶然こちらのブログを発見し共感していたところだったのですが、来月ご帰国予定なのですね。すこし残念な気持ちです。
    日本でもどうかUke弾き続け、こちらのブログをアップデートしてくださるのを楽しみにしています。

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    1. コメントありがとうございます!

      いやはや、やっぱりいらっしゃったのですね。僕以外の欧州の日本人ウクレレ愛好家さん。なんだかとても嬉しいです。

      願わくば、もう少し前にコンタクトできたなら、どこかでご一緒できたかもしれないですね。残念です。

      努力が足りないせいかもしれませんが、僕はスイスでそういった団体を見つけることができませんでしたので、活発に活動されているようでとても羨ましいです。

      街の楽器屋さんをいつも覗いておりまして、こんな小さな街でもウクレレは去年7、8本は売れているようですが、ウクレレの話を聞いたことはありません。

      ですので、僕にとっては昨年のパリウクレレフェスが唯一の欧州でのウクレレイベントへの参加でした。

      別サイトに載せた長大な駄文のレポートが「パリ ウクレレフェス」で検索すれば見つかると思いますので、よろしかったらどうぞ。

      細々ながら、これからもウクレレにまつわる話を中心に書いていきますので、よろしくお願いします。

      また、気が向いたときにそちらのウクレレ事情などを無理のない範囲で教えていただけたら幸いです。

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  2. わーっ!超速Replyありがとうございます!

    私も、「ハワイ」「海」「常夏」とは遠くかけ離れた欧州内陸部でUkeにチャレンジしているハイ次郎さんを発見できてとてもうれしいです。

    実は、そのパリのウクレレ祭りの件でいろいろ検索していて、ハイ次郎さんを見つけました。

    ウクレレは私のライフスタイル(というかライフそのもの)にぴったりはまってしまいました。ブログやレポートを拝読した限り、ハイ次郎さんも同じなんだろうなぁと勝手に想像しています。

    地元の定例集会は、毎偶数月の第二木曜日の夜、盛り場にある某ライブハウスで開催されています。先週はぽつぽつと人が集まり、最後は20人ほどになっていました。
    もっと早くハイ次郎さんにコンタクトできていれば、こちらにお誘いできたよなぁと、残念でなりません。

    参加者は、私のような新参者から超越者までと幅広いレインジで、先生がワークショップを開くこともありますし、オープンステージで、参加者が上手い下手もなりふりも構わずジャカジャカ好き勝手に弾いたり歌ったりすることもあります。

    ちなみに日本人は私一人(前例もなし)。

    先日は隣国の同じような集会に潜入しました。
    こちらは毎週開催されているハードコアな集いで、常連のみなさんは「マジでこの集会に参加するために来たのか?わはは~っ!」と凍てつく天気の中、温かく迎えてくれました。
    こちらは主催者が英語圏の方なので、英語が共通語でした。

    本当に残念なので、ご帰国予定日を4月以降に変更できませんか?

    あと、コメントをネットにアップする以外にハイ次郎さんにコンタクトする方法はありますか?「プロフィールを選択」でどれを選んでいいのかわからないため、匿名で送信しています、、、

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    1. 日本やハワイの文化とは異なるとっかかりから、僕と同じようにウクレレをライフワークに組み入れた日本人の方が他にもいるのかと思うと、言い表せぬ高揚感がありますね。

      やっぱりずっと、自分と同じような仲間を求めていたようなところがあるんでしょう。
      嬉しさと共に「やっと見つけたのに!」感が半端ありません。

      しかし残念ながら、帰国を伸ばすのは難しいのです。。。どこかでご一緒できれば良かったんですが。

      コメントではなく、ダイレクトにメッセージが送れるようにブログの下部にメッセージボックスのガジェットを配置しました。
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