2014年11月29日土曜日

はじめての演奏動画 (演奏 : スターダスト)

たまたま気づいたのですが、初めてYoutubeに動画をアップロードしたのが、昨年の今頃のことでした。

あのとき、楽器経験がほとんどないところからウクレレを始めて約9ヶ月。
確かブログをはじめて約4ヶ月くらいだったと思います。

アレがどうだとか、コレをやっていますとか、いろいろ書いていましたが、結局のところ本人の演奏がなければ、読んでいただいている方にとってリアリティがないだろうと思ったんですね。リアリティを出さなければいけないわけではないですけども。

Youtubeに変な動画あげるなよ、という人もいるので決死の覚悟で練習して、それこそずっと練習してきたものを、金曜から日曜の夜までかかって3ケタオーバーのNG撮影を経てやっと自分なりに「コレが現時点では限界」と思う演奏ができたのでアップしました。
正直いろいろと限界でした、あのときは。

今は割とそこまで突き詰めず上げちゃっているので、それもどうかと思っているところもあるのですが、まだまだみなさまが楽しめるような演奏ができるわけではないので、サンプルとして、人柱として、下手なドキュメンタリーとして、なんだこんなものかと思って見ていただければと思っています。

一度弾いた曲も上達に合わせてアップデートしていこうとは思っていますが。


それで、久しぶりに1年前にアップした曲、スターダスト(ウクレレ・ジャズより)を久々にちょこっと練習して動画にしてみました。

メインウクレレも替わり、1年分の練習を載せた現在。
本当はビフォーアフター的にしたかったんですが・・・


「この一年でこの曲、たいして上手くなっていない。」


なんていうオチが待っていました。




強いて言うなら、NG撮影回数が1/10以下だったところというところでしょうか。


2014年11月26日水曜日

Worth弦をWorthから直で買う方がお得な場合

僕がこれまでメインで使っていた弦はWorthのフロロカーボンのブラウン弦です。ゲージは標準のタイプです。

一番初めに買ったKALAのソプラノウクレレ(トップ・サイド・バックマンゴー)には、当時の僕には判別不能のクリアのナイロン弦がついていました。
しかし弦を交換するにあたり、比較的新しいフロロカーボン製の弦を張ってみたくて使いました。

ちょうどキヨシ小林さんの楽譜集『ウクレレジャズ』にハマっていて、キュイーンと延びるサスティーンが曲に合ったこともあり、それから使っています。





一方、2代目の松井ウクレレ(シトカスプルーストップ、コアサイド・バック)にはヒロの黒弦が標準で張ってあり、しばらくそれで使っていました。

しかし、もう少しサスティーンが欲しいのと、3弦がとても太いのに慣れなくて、結局、Worthのフロロカーボンに戻りました。
クリアータイプを一度試して、比較するためにブラウンにすぐ戻して、それからブラウン街道まっしぐらです。

ところが一度やめたブログを出戻りして、割と頻繁に動画をアップするようになって、自分のウクレレの音を再認識。

なんだか音が耳障り。粘っこく高音がキンキンする感じです。
もちろん自分の演奏技術の無さが第一の問題点ではあるのですが、もう少しマイルドな音の弦の方がいいのでは、と思うに至りました。

そこでストックのあったヒロ弦を再チャレンジ。
一瞬悪くないと思ったのですが、12フレット1弦のサスティーンはほぼ得られず、相変わらず3弦の違和感に耐えられず、やっぱりダメ。

そこで、もう一回弦を替えようとしたら、あら、もう弦がないっ。なんということだっ!!!という。

仕方がないので、以前張ってすぐ外したので保管してあったWorthのクリア弦を張りました。

しかしながら、音を出してみたら「アレ???」これが僕の求めている感じです。予想外です。
あんまりよくわかってないながら毎日演奏を聴かされているヨメも、即座に「これがいいんじゃない?」とのコメント。

音が少しドライで優しくなり、何やらストラミングや押弦までブラウンよりスムーズ。

※完全に個人的な感覚です。ブラウンが悪いという意味ではありませんし、無論ヒロの弦も悪いわけではなく、求めるものが違うという意味でございます。

前に試してそこまでインパクトがなかったので、全く期待していなかったのに、すごくフィットしてびっくりしました。11ヶ月弾き倒して、ウクレレの音も変わったんでしょうか。


そうとなれば、年末に日本の家族から送られてくる予定の救援物資に弦を滑り込ませないといけません。
在庫只今ゼロです。いつものように練習していったらこの弦だけでは、帰国予定の3月までもちません。

ヨーロッパでも取り扱いのあるショップはあるんですが、スイスにはありません。
通販になると何かあった時が面倒です。スイスはEU圏ではありませんし。日本の方が確実です。早速ショップの検索をはじめました。


ところで、Worthの弦はちょっとお値段が高いです。
ソプラノ・コンサートサイズ用の46インチの4弦セットの場合、ソプラノサイズであれば、2張り分取れるので、結果あまり割高にはなりませんが、ソプラノロングネックやコンサートスケールのウクレレでは、2張り分はちょっときつく、ちょっと足りません。

※ ウクレレの仕様によってはソプラノロングネックでも46インチで2張り分取れるようです。取れない場合に下記をご活用ください。(11/27追記)

そこがいつもちょっと悔しくて、なんとかならんのかな・・・と思っていたら、なんとかなったじゃありませんかっ。


『弦が延びる呪文を習得しました。』


などというわけではなく、Worthのサイトからダイレクトに通販を申し込めばいいのでした。

公式サイトの商品説明の下の方に200円プラスで63インチで販売できるとあります。
念のためカットした部分を考慮しつつ交換した弦を測ってみたら、63インチあれば2張りいけそうです。

楽天のとあるショップで、46インチの1セットが税・送料込みで1,297円でした。

Worthに直接通販すると、63インチの1セットが税込1,512円。送料が200円。決済は銀行振込か郵便為替なので手数料がかかりますが、三菱東京UFJに口座があれば手数料無料です。

1セットから対応してくれますが、コストを下げるために3セット注文してみました。

僕の場合、3セット(6張り分)でトータル4,736円。
1張り分800円弱になります。

ショップで46インチのものを買うと1張り分1,300円程度なので、振込手数料を払っても尚、かなりお得です。

これは僕にとってはとてもいい情報でした。既出だとは思ったのですが、念のため書いておきました。


そんなこんなで、さてはて弦はもう大丈夫。
つまりもはや言い訳できないので、練習あるのみです!

2014年11月24日月曜日

『海の見える街』 in 海のない国 (演奏 : 海の見える街)

日曜日の今日。

何故だかはわかりませんが、昨日から今日は散歩に行くと決めておりました。

散歩と言えばウクレレ。これはもうセットです。テッパンです。

ですが、こちらは既に雪が降ったような土地柄です。冬です。標高1,000mです。

完璧に暖房が効いた部屋から、寒空にウクレレはちょっと危険です。温度差で木がやられる可能性があります。

でも、分厚いウレタンコーティングがかかっている僕の初代KALAウクレレなら・・・などと甘いことを考えつつ土曜の夜は更け。

次の日。

天気は快晴。

しかもなんだか不可解なほど暖かい。

これはいける!

念のため、ウチのエースの松井ウクレレではなくKALAでの出陣ですが。

近所の公園まで散歩に出かけました。

公園横の地元のプロアイスホッケーチームのメインスタジアム(と呼ぶほど大きくはないですが)に隣接した屋外プールは、アイススケートリンクに変わっていました。


楽しげな子供達。可愛いフィギュアスケーターの卵。昔とった杵柄の高速滑走オヤジ。

ぐるっと公園を回り、ハンバーガーでランチしつつ(またハンバーガーかいっ)ウクレレを弾いてきました。



撮影 : ヨメ

撮影者の強い強い強い要望により、再録は数回まで。暖かいプレッシャーと日和。

そして、海のないスイスの山の上で弾く『海の見える街』。

妙な郷愁に誘われました。

2014年11月22日土曜日

今週の乙女

先週、僕がちゃんとパンが焼けることを確認したヨメ。

彼女には長年の野望がありました。

僕らが海外生活を始めて、はや6年が過ぎておるわけですが、毎年日本へ一時帰国します。
なんぼこちらに順応していても、日本を充電するために帰ることが肝要です。やっぱり日本人ですから。
それとWorthのフロロ弦買い溜めしないといけないですから。昨年末だけですけど。

帰国時期は大体いつも12月前半です。
そうするとちょうど終わったくらいなんですよ、アレが。

わかりますか?季節もののアレなんですよ。


『グラタンコロッケバーガー』


毎年帰る前に「はふーん」とグラコロの販売期間終了をため息とともに残念がるヨメ殿です。

「日本にはもっと美味しいものがあるよ!」と声を大にして言っておりますが、食欲の女子には何を言っても無駄です。

ソレハソレコレハコレ

要は、一回食べればいいわけです。それで満足。日本で毎年食べていたかと言えば怪しいものです。
ただ、食べれないとなると恋しくなるものなんです。その気持ちは痛いほどわかります。

ちなみにスイスにもマクドナルドはありますが、グラコロの販売は当然ありません。
この時期は例年フォンデュバーガーやラクレットバーガーなどのスイスシリーズだったと思います。
これはこれでどういうことだ!?と思うのではないかと思いますが。

ま、それは置いておきまして。

つまりはグラタンコロッケバーガー自作司令が出たわけでございます。

ヨメ殿は、スイスへ来てから夫の強い強い強い要望によりカニクリームコロッケを数回つくったことがあるため、グラタンコロッケに必要なノウハウは既に会得。

問題はバンズだったのです。
僕らの街ではいわゆる日本のハンバーガーのバンズらしきパンは売っていません。
マクドナルドは別ですが、例えばハンバーガーの屋台のようなものがあっても、はさむのは日本で言うフランスパンです。
それはそれでいいのですが…。

「フランスパンではさんでもそれはグラコロではない!」

おっしゃるとおり。
それに、噛み付くとはみ出るホワイトソースを硬いフランスパンを噛み切りつつ無事に収めるのは難しいです。

そこで僕はめでたくパン係に任命されたわけなのですね。はいはい、やりますよ。平和のために。ブログのネタにもなるし。

そんなわけで今週は完全に自作の『グラタンコロッケバーガー』をつくる!ということであります。


できるものはただのハンバーガー。
ただ、ものすごーーーーーーーーーーーーーーーーく手間です。

コロッケ班のヨメはコロッケの用意。

パン班の僕。




いろいろと面倒くさいプロセスを経まして、オーブンにイン!




無理矢理作ったキッチンペーパー製の型紙のせいで、「生えました」的な焼き上がり。




キャベツ・オン・ザ・パン



コロッケ装填、ウスターソース充填、撮影準備完了!


完成!おめかししたのにちょっとソースが溢れました…。




ま、でも、ホントはこんなにいっぱいあるという。何人家族やねんっ!?


一応、ちゃんとグラコロになりました。マクドナルドに比べて具がデラックス仕様ですが。

ヨメ殿はご満悦。僕はそのまま撃沈。

そして気がつけば爽やかな土曜の朝です。良い週末を!

2014年11月20日木曜日

演奏中の顔

Youtubeに非常に微妙な演奏を供給している僕ですが、もっと上手くなって、いつかは人前で演奏できるのを目標にしております。
そんな大層なステージを思い描いているわけではないですが、体育会系ウクレレ弾きの僕はそれを試合に見立てておるわけなのです。
練習は試合のために!暑苦しい。

Youtubeでは面が割れないように意図的に顔を避けて撮っているので、せいぜいアゴ髭が出演する程度ですが、人前で弾くとなればハロウィンイベントでもない限り、顔の表情も演奏の一部になるはずです。

そういう意味で自分がどんな顔してウクレレを弾いているのか?
例えば自分の演奏を客観的に聞いてみようと録画したときの、口半開きのアホ面と言ったら、誠にもって酷いわけです。

だから、今、なんとかしようというわけではありません。
ウクレレの練習じゃなくて顔の練習って、アイドルかっ!きどったところでせいぜい昔のパパイヤ鈴木のバックダンサー程度が関の山。本末転倒です。
とりあえず、口だけは閉じて欲しいぞ、という慎ましやかな願いはありますが。

いきなり話が大きくなりますが、オータサンは、息子のジュニアさんに人前で弾くときは、手元は見ずに絶対に前を向けと言ったそうです。

この点僕は完璧です。暗譜がなかなかできないので、手元を見る余裕がなく、かなりの時間前を向いています。・・・譜面があるので。

※ 『完璧にダメな』話です。


ザックリ言ってしまうと、プロの方はとても楽しそうに弾いている人が多いです。


それは何故か?


楽しいからです。たぶん。

自然な表情が一番。
イッパイイッパイではなく、楽しく弾けるくらいにならんといかんということなんでしょう。

いつもと違う環境で、見る人のいるプレッシャーの中で、満面の笑みで弾くなんて。
普段の6割くらいのクォリティの演奏しかできなそうですから、練習の時に目を瞑ってでも完璧に弾けなきゃダメですね。

※ 軽く「目を瞑って」なんて言ってますが、実際にやってみてください。五体満足、恵まれている僕らにはかなり無理です。


そんな前置きを踏まえて、敢えてスタート地点からやり直すのなら、僕の理想的な演奏時の顔はこの方です。



コレだけギターを弾けるのならば、日本一のマヌケ面で弾いていてもカッコいいので、参考になりませんが。

見てくれとしては、人種的にどうあがいても、こんな素敵オジサマの風貌にはなりません。どっちかといえば、遺伝子的にはオータサン的要素の方がたっぷりです。

※ 演奏ではなく、風貌の話です。


お茶目なオッサン系で攻めた方が勝算がっ!?!?!?何に勝つのか全くわかりませんが。
いずれにしてもいい顔で演奏ができるように、頑張って練習したいところです。

※ 鏡の前で自分を見つめてする練習ではありません。


今の実力だと、顔に洗濯バサミ6つ挟んで引っ張るくらいには引きつります。

2014年11月17日月曜日

オーバー・ザ・シナモンロール (演奏 : オーバー・ザ・レインボー)

正直、難しいので、これからもずっと引き続けて練習していきたい。だけど、そろそろ一度、映像をアップできる演奏をして、ひと段落付けたい。

そう思って今週末こそはアップする!!!と息巻いておりました。
曲が『オーバー・ザ・レインボー』です。

ザ・スタンダードな曲。

あまたのアレンジや楽譜がありまして、別の楽譜で弾いたこともありました。
まさか改めてまた練習するとは思いませんでしたが、やっぱりアレンジが好きなんですね。
いつもの富永さんの楽譜集です。

土曜の朝に練習をして、午後からの所用を済ませ、夕方から鬼のように何十テイクも撮ってみましたが、どうしてもどこかで大きなミスをしてしまいます。

誰かが見ているわけでもないのに、カメラが回るとなんだか緊張しちゃいます。いつものことなんですが。
そして曲が今までの練習曲中では最長なので、おのずとミスする可能性が高いのです。

さらに、コレまで何度か撮ってきて学んだ課題。
曲中の技術的困難の山場が必ずありますが、その山場に入る前に気合をいれる「よっこらしょ」的なタメと、終わった後の安堵感の「プハーー」的なタメみたいのができてしまいます。
それはあとから見て気持ち悪いですし、ノリの悪い演奏になってしまうので、完璧は遠いですができるだけ修正したいのです。

それから、これは今回撮影中に気づいたのですが、思っていたよりも1弦の弾き方をしっかりしないと、ただでさえ短いウクレレのサスティーンが伸びずにパチンパチンした演奏動画になってしまうのです。
録音機器もiPhoneの内臓マイクなので、あまり反響音を拾ってくれません。iPhoneに挿せるちょこっと安いマイクがあったらと思いましたが、帰国したら買い換える予定ですし、日本に帰ってからと思い直しました。

そんなこんなでいろいろ考えつつ、猛然とひたすら弾き続けて、弾いて弾いて弾いていたら、左手首から甲にかけて、ヤバそうな気配がしてきました。これはまずいかなと思いつつ、それからも弾いていましたが、やはり現時点での満足できる演奏ができないので、心折れつつ演奏終了しました。


そして日曜の朝。

まだウクレレを弾くのには早い時間かな、と思うポジティヴな気持ちと、また虹の彼方で苦行か、と思うネガティヴな気持ちががっぷりよつ。

これは何かをはさんでから、今日の部をはじめようと考えていたら、とりあえずお腹が減りました。

思い出したのが、昨日のテレビ番組で誰かが作っていたシナモンロール。


「シナモンロール作ろう。」


台所を覗いたら、運よく材料が全部ありました。かなり久しぶりのパン焼き作業開始です。

パン焼きの作業は物言わぬ生き物と対峙している感じで、膨らむ膨らまぬやら捏ね具合やらタネとの対話が肝です。これが妙に禅的というか、結構精神的に充たされるんですが、何のマシーンをもっていないので全て手作業。精神的充足を上回る肉体的疲労がやってきます。


そして・・・

「休日にシナモンロール焼くとか・・・女子かっ!」

昭和の男である僕は、心の中で自分を罵りながら黙々とタネを捏ね、発酵の具合を確かめます。
ちなみに おしゃれなライフスタイルをアピールしたいのではありません。

ただ食べたい!という純粋な、切実な、想いのみなのです。簡単に言うと食欲です。


そんなわけで・・・

一次発酵の間に虹の彼方へ。

丸めなおして休ませている間に虹の彼方へ。

二次発酵の間に虹の彼方へ。

オーブンで焼いている間に虹の彼方へ。

粗熱とっている間に虹の彼方へ。




ミルクコーヒーとシナモンロールで至福のおやつタイム。

そして再び虹の彼方へ。
やっとなんとか形になりました。

反省点は多いですが、現時点ではこの程度。
虹の彼方に行き過ぎて、相当遠ざかったつもりですが、実際には麓にも辿り着いていない。そんなところでしょうか。




2014年11月13日木曜日

おじさんの11月

体力の限界に挑んだ先週末。
ただの遊びの予定の連続だったのですが、睡眠時間が3時間を切りながら活動し続けることが予想されました。

できる大人は遊びも全力です。
全力で遊ぶためには、全力で準備しなければなりません。

全力であらかじめ長時間睡眠。
全力でアルコール摂取量をコントロール。
全力で風邪の前兆を察知し、全速で感冒薬投与。
全身全霊をかけて月曜の有休を申請。
そしてまた、全力で月曜日の分の仕事を取り戻す火曜日。

できる大人というより、悲愴な覚悟で遊びに賭けるおじさんです。

そんなこんなで色々ありましたが、日曜にフランスから日本人の友達が遊びに来てくれました。
実は、なんと、まさか、その友達の奥さんがウクレレを弾くのです。


「ウチに遊びに来る人が、ウクレレを持ってくるという歓喜。」


たまーにちょこーっとだけ弾く嫁を除けば、誰かとウクレレを弾くなんて、昨年末のバロンさんのワークショップ以来、1年8ヶ月で通算2度目です。

おじさんは興奮です。
たかがこれくらいのことでここまで鼻息荒くなるなら、日本に帰ったら両穴から鼻血が噴き出しかねんと思います。箱ティッシュ必須です。

しかし欧州でウクレレを弾く日本人は他におらんのでしょうか。いや、きっといるはずなんですが。
どこかで見つけてみたい!

それはさておき、友達の奥さんのウクレレはTanglewood社製のコンサートでした。
日本ではマイナーな部類だと思いますが、イギリスのギターメーカーのウクレレです。
そこまでお高くはないとは思いますが、マホガニー製でオイルフィニッシュ。ボディだけでなく指板にメイプルでバインディングも入っていて、女性らしい風合いでした。

彼女は僕と同じくらいにはじめた初心者ですが、日本では鉄板のKiwayaさんのFamousは欧州に進出していませんので、初心者が持っていることはありません。

以前のブログにも書きましたが、市場に日本やハワイのように数十万もするウクレレはかなり少なく、比較的廉価なものばかりなので、Kiwayaブランドはどちらかというとハイエンドなモデル、戦略でやっているようです。

そんなわけで、ウクレレだけを弾いていたわけではないのですが、ソロを聞いてもらったり、偉そうにちょっとアドバイスしたり、伴奏しながらみんなで歌を歌ったり、楽しい時間を過ごしました。

やっぱりどんなに未熟だろうと、独りよりも合わせて弾くのが楽しいですね。そしてソロばっかりやっていると、合奏は難しいのです。ヨメもリコーダーで参戦しましたが、僕のミスに何度かずっこけておりました。


そういえば最近、ヨメをウクレレに勧誘するのはスパッと諦めて、既にちょっと吹けるリコーダーを掘り下げる方向でプッシュしていく戦略に切り替えました。

やはり弦楽器の習得はそれなりのモチベーションがないと前に進んでいきません。
リコーダーの方が合奏への道が圧倒的に近いことがわかったので。
必然的に我が家は栗コーダーカルテット方面へ向かうことになりそうです。


さてはて、徒然と脈絡もなく書いてしまいましたが。

つまりは、そんな感じの『おじさんの11月』ならぬ・・・。



2014年11月11日火曜日

大人の階段

会社の同僚、フランス人女性のCさん。
美形ではないのですが、綺麗な顔はしていますし、ユーモアもあり、フランス人にしては仕事に厳しく、人間として好きな部類です。つまり良好な関係の同僚なのです。

ただ一つ、こういうことを言うのは非常に失礼だと思うのですが、顔の輪郭と短い髪型そしてメガネの感じが、どうしてもヤッターマンに登場するボヤッキー風に見えてしまうのです。かなり綺麗なボヤッキーですが。

とはいえ、女性に対してホントに失礼なヤツです、僕は。彼女がボヤッキーならば、僕なんてさしずめトンズラーか、おだてられて木に登ってるアレ程度のものです。

さて、そんな僕の中で彼女のキャラクターが鮮烈に固定されてしまったせいで、逆にだからこそ首をもたげてきた好奇心があります。

「もし彼女が長い髪でコンタクトだったら一体どうなるんだろう。」

長い間、さほど強くない純粋なただの好奇心を抱いていた僕ですが、先週、つい会話の流れで勢いにのって、そんなときがあったのか聞いてしまいました。

「なーに?なんでそんなことを聞きたいの?私のこと好きなの?」

デスヨネー。もちろんそう言っている方も冗談なのですが、そういうことになっちゃいますよね。でも、ボヤッキーとも言えません。

「はいはい、そうそう。大好きだから、見てみたいんだよ。写真とか持ってきてよ。」

真っ向からいなす他ありません。

そこで、話を聞いていた我が部署のゴッドマーザー的存在、イタリア人のM女史が僕に向かって口を挟みます。

「また、なにスケベなこと考えてるのっ。」

何がスケベかわかりませんが、多分口説いているかと思われたんでしょう。
白昼堂々会社でそんなことしませんから。家庭の平和のために夜に隠れてもしませんが。

「違うわい。」

少し遠くで、別のフランス人の同僚Eさんも笑ってます。

余計なことを言ってしまった感でいっぱいでしたが、どうも言われた方は喜んでいる感じだったので、ホッとしました。

そしてすっかり忘れていた次の日、昼休みを見計らって、Cさんは10枚程度の写真をスマホから見せてくれました。

「ボヤッキーというよりドロンジョだ!」

などと口に出して言うことはなく、しかし大分可愛らしい彼女の昔の写真を見て満足。可愛いとひとしきり賛辞も述べて、一件落着しました。

したはずでした。

その日の夜、みんな退社して職場に3人ほどになったとき、ゴッドマーザーのM女史が僕を呼びました。

「ちょっと、ハイ次郎!この写真見なさいよ。」

M女史は僕と同じくらいの息子がいるので、結構な古い写真でしたが、可愛らしい少女の写った小さな写真が。
M女史その人です。いやはややっぱり可愛らしいので、もちろん心からの賛辞を述べます。

「でも、昨日僕のことスケベ呼ばわりしなかった?ま、いいか。」

ところがこれで終わりません。

その2日後、そんなことがあったなんてもうだいぶ忘れた頃。
昼休みが終わって席に戻った僕は椅子の上に紙が2枚ほど裏返して置いてあることに気づきました。

回覧なら通常机の上に置いてあるはずです。おかしいと思いながら、手に取ってみると、そこには満面の笑みを浮かべる可憐な少女の写真が4枚ほどカラーコピーされていました。

ふと見ると、上の方に手書きで「だーれだ?」と書いてあります。

さすがに4枚もあれば、面影で誰かなんかすぐわかります。

こないだ笑っていたフランス人女性のEさんです。高校生の子持ちのお母さんです。

すかさず直行。

「あら、もうわかったの?」

わかりますって。
子どもらしい表情のいい写真です。もちろん賛辞をお伝えしました。

でも、これで気がつきました。
動機が動機とは言え、誰か一人に若い頃の写真を頼むのは、ここじゃあんまり良くない。
聞くときはみんなに平等に。たぶんみんな見せたいのです。そんな女心なのです。

理解した上で声を大にして言いたいです。




「みんな大きくなったけど、まだ少女じゃんか!」




そして僕は少しだけ大人に近づいた気がしました。

2014年11月6日木曜日

ウクレレクッキングをしてみた!

『Jazzアレンジでたのしむソロ・ウクレレ映画音楽集』からの記事、とりあえずファイナル。

持っている方はご存知だと思いますが、これほどまでに一言一句、著者自身の言葉で書かれている楽譜集も珍しいです。

楽譜は至って真面目。解説は至って不真面目かつ真面目。
楽しい小話・無駄話満載です。

料理本なんかに多いですが、エッセイ的側面が強過ぎて、肝心の料理とレシピの解説が微妙。写真と外装だけアーティスティック。みたいな本とはもちろん違います。

見ればわかる華も実もある大サービスです。

その楽譜集の中で著者のキャラクターがビックバンを起こすのが、やっぱり『ウクレレクッキング』だと思うのです。

楽譜の中にまさかの料理レシピ。しかもエッセイ風。


僕が今練習している曲の中で、一番熱いのが『What a wonderful world』なのですが、3ページの曲になってます。
その3ページ目、見開きの隣りに、ナイススマイルの富永さんの写真と共に、ウクレレクッキングの記事があります。

練習するたびにサブリミナルのように刷り込まれるナイススマイルと、アメリカ南部の郷土料理「レッドビーンズ&ライス」のレシピ。

著者自身が、ニューオーリンズに行ったときに作る料理のようで、材料が若干現地仕様ですが、日本で作るときのために代替材料の紹介も抜かりありません。

ただ、スイスで作るときの代替材料の紹介はありません。当然です。

そんな長い前置きがございまして、先週スーパーの買い出しに行ったとき、僕は前触れもなく閃きました。

「作ろう。」

夕飯とブログのネタを手に入れ、おまけに田舎生活では手に入れにくいチョットした冒険が手に入ります。
つくらない理由がありません。

完全にサブリミナル効果にやられたのかもしれませんが。

全くのうる覚えなレシピを頭から捻り出します。ただ、必要なハーブ類の記憶が曖昧です。

絶対に何かが足りないだろうと確信しながら、買い物カゴに食材を放り込みはじめます。

赤い豆・・・。ミートシーズニング・・・何やらいっぱいあるな。元々がどんな味かわからんから、アタリもつかない。どれにしよう。ん、メキシカンなんちゃらがあるね。アメリカ南部、近い!これで。
ソーセージはいろいろあるけど、どの肉のものかわからんし、味が濃そうなやつにしてみよう。スモークしてあるのと、出汁の出そうなスモークしてないのを一つずつ。
野菜と・・・ハーブはタイムとなんだっけ。思い出せんから家にあるものでなんとかしよう。

ブツブツ・・・。

ということで揃いました。


ハーブが全然足りん!ローズマリーがないのが致命的ではなかろうか!

そして最大のミス。
どうやらこのレシピは煮る前の豆を煮ていく模様。
僕の買った豆は既に煮てある缶詰。

「困った。作るべきか、材料揃えてからにするべきか。」

こんなときは自分がアメリカ南部出身のおかーちゃんになった気持ちで考えたらいい、そう思って2秒フラットで結論。

「うん、作るね。きっと。あるもので。」

どちらにしても完コピは無理なのです。
行ってしまえばなんとかなる、そう信じてハーブソルトやカイエンヌペッパーや他のハーブを動員。
危険そうなものやアジアンになりそうなものは極少量に調整してトライすることにしました。
ラード的存在として、ブタの三枚肉の脂身も混入。


トントントーン!


豆を煮ない分、水の量はレシピより抑えねばなりません。
しかしそうすると調味料も調整しないと塩気がキツくなりそうです。



流れの中で適当に調整して、ちょっとだけ塩っぱいけど、完成!



待て。水が多い。そして何かが足りない。
とろみだ。・・・豆が足りない!

ヨメと相談の結果、明日マメ煮缶をもう一缶買って投入することに。
塩っぱさもちょうど良くなるであろうし、煮物は一晩おいた方が美味いし。

そんなわけで結局は翌日持ち越しになったのでした。


翌日の晩。


マメトントントーン!


普段は食べないジャスミンライスを用意して、皿に盛り付け。
マメ関連だとマメに用意するマメ好きのヨメ。


「うわ、何故かうまい!」


この感じ、なんとなく良い結末が待っているとは思えなかったのに、なんだかえらい美味しくいただけてしまいました。

たぶん、というか間違いなく、楽譜集にあるレシピのレッドビーンズ&ライスとは別物になってると思いますが。

でも、敢えて言います。

「ありがとう!レッドビーンズ&ライス!」



「モドキ!」

こういう豆の食べ方、あまりしないですけど、アリですね。

折りを見て出来る限りレシピ通りにチャレンジしてみます。

2014年11月3日月曜日

富永寛之さんの新譜面の情報と動画 (演奏 : やさしさに包まれたなら)

週末何の気無しにiPadでYouTubeを見ていた僕は、特に深い意味もなく唐突に「イントロドンっ!」と隣りのヨメにけしかけました。

流れ出したのは、Rebeccaの『フレンズ』。懐いっ。

「わかった!えーっと、あの女の人。なんだっけ!?Akkoっ!いや、違う。Ikkoっ!」

オマエ、とっさのボケにしちゃ、なかなかレベル高いじゃないか。
ところで誰が女の人だって???

※ RebeccaのヴォーカルはNokkoです。念のため。



前回、富永寛之さん著の『Jazzアレンジで楽しむソロ・ウクレレ映画音楽集』が最近のメインの楽譜だと書きました。

僕は今この楽譜を弾いているのが一番楽しいのですが、とっても評判良く、売れているらしいので、また来年にも富永さん著の楽譜集が発売されるようです。

その一貫として、今冬のウクレレマガジンに富永さんアレンジの楽譜が載るようで、すっごく楽しみにしてるんですが、つい最近収録予定の動画がアップされました。



このソロ演奏は僕が大好きで何度も見ているブルームーンカルテットのアレンジに雰囲気が似ています。


同じ人が弾いてるので、当たり前かもしれませんが、僕はイントロを聞いただけで歓喜でした。
ま、とても難しそうですがっ。

そういえば去年帰国したときにはじめて買ったウクレレマガジン。もう1年経とうとしているんですね。早いっ!

去年の冬のウクレレマガジンにも富永さんのジブリ関連のの譜面が載っていて、譜面集にも何曲か同じものが収録されています。

ただこのウクマガと譜面集の違いの一つに、譜面集のタブ譜のメロディ部分が太字になっている点があります。

これを使ってメロディとコードのバッキングを分けて、簡単なアンサンブルができるというので、ちょっとヨメ殿を勧誘してみました。

コードを弾くというので、コードが3つしかない『埴生の宿』をチョイスしましたが、その一つがB♭だったため、練習してないヨメ殿にとっては鬼門。
指つりの刑に等しかったので断念。
メロディを弾いてもらって、そこそこ楽しんだところで、ふと閃きました。

「去年やったリコーダーとウクレレのアンサンブルをしよう。」

リコーダーはヨメ殿担当。

曲目は『やさしさに包まれたなら』。

1年練習してどれほどマシになったのか。去年は自粛しましたが、今年は酷いなりにまとまったのでアップしてみました。


近頃はほぼソロしか弾いてないので、コード弾きは久しぶりでしたが、去年はストロークを相当空振りしてリズムが崩壊したところ、今回はとりあえず全部当たった様子。

成長を感じつつも、去年から1秒もリコーダーに触ってないヨメのリコーダーが上手くなってるので、この不公平さをむしろ感じつつ。。。


あー、やさしさに包まれてみたいな〜。

・・・この辺りは全く進歩がないようで。

2014年11月1日土曜日

僕の屈折したウクレレ練習観

いろんな譜面集の楽譜から動画をアップしてみているのですが、今の僕のメイン楽譜は、富永寛之さんの『JAZZアレンジでたのしむ映画音楽集』です。

練習時間がたっぷりとれないときのために、その中の2曲をメインに据えていますが、実際にはかなり手広くやってます。

発表会があるわけではないので、どの曲も練習の一環ですし、結局弾いていくといつまで経ってもちょ〜っとずつ上達するので(全体としては目を見張るようなレベルアップはありません)終わりがありません。

でも、あまりに広くなり過ぎないように、動画をアップするという一曲への負荷をたまに与えて、メリハリをつけるようにしてます。

ただ、動画アップで集中練習した影響でまだもっと上手に弾けると思うことが多く、結局いつまでも完成をみず、ずっと弾いてます。

ところで実は僕のウクレレの練習スタイルに多大な影響を及ぼしているものがあると以前から気づいていました。

それが何故かテニスなんです。

修造方式?世界を目指す!?
とりあえず錦織君、アジア初のATPツアーファイナル出場権獲得おめでとう!


今となっては四弦中年な僕も、元々は野球少年でした。なにしろ昭和時代の国技です。自然な流れです。

「男ならボール飛ばしてなんぼ。枠の中に入れるなんてちっぽけなこと考えるんじゃねえ!」

思春期をガチ坊主頭でそう思っていたので(結局ここ数年前から坊主復活ですが)敬遠していたはずのテニスにどっぷりハマったのが、20代中盤。

「なんだこれ。自分で練習して上手になった分だけ、全部結果が自分に跳ね返ってくるやん!」

個人競技への芽生えです。遅すぎですが。

しかも、野球と違い練習や試合をするために大勢のメンバーのスケジュールを調整する必要がありません。
最低二人揃えばできますし、仕事帰りに練習することもできます。

野球あがりの僕にとってはテニスは練習パラダイスでした。

でも、20代中盤から思いっきり初心者スタートで、試合にも出てなんとしても勝ちたい!という無駄に熱いテニス青年(まだあの頃は若かった)など早々転がっているはずがありません。

自分のテニスがある程度のレベルに到達するまで、「大体同じレベルでいつもテニスをする人たちと一緒に」というよりは、「一人で」考えなくてはいけませんでした。


どこで誰とどういう風に練習するか。
どうしたらもっと効率的に上手くなるだろうか。
今の自分のレベルと課題はなんだろう。
試行錯誤を繰り返しました。間違ったことも沢山しました。その上でスクールも技術解説書も活用しました。

もちろん、一人でずっとやって行きたかったわけではないんです。
ただある程度のレベルまで行かないと、同じように暑苦しい人たちと練習することすらできなかったということなんです。
結果的に希望が叶い、試合でも少しずつ結果が出るようになりました。


さて、時は流れ、身体は緩み、住む国も変わって、僕はウクレレに出会いました。

1年半以上が経過して、未だに誰もウクレレを弾く友達が周りにいませんが(改めて思いますが、マジかよっ!なんでっ?こんなに楽しいのに!)、それでも独学でブレずに進んでいけるのは、僕のテニス練習の黎明期の経験に寄るところが大きいと思えるのです。

直接使えるわけではないですが、物事を上達させるときに共通するノウハウや、やる気などのコントロールのし易さに一役買っています。

そして何より上達していくことでいずれウクレレ弾きとして到達してみたいレベルや、一緒に演奏してみたい人やグループに近づいて行っていると信じられること。

これがデカいと思います。


そしてテニスあがりの僕には、ウクレレは練習パラダイスどころか、練習ユートピアです。

テニスは最低でも一人の相方を確保しなければならず、テニスコートもお金を払っておさえ、時間もある程度縛られ、さらにそこまで行かなくてはなりません。

当日の体調や体力も考慮し、気温や天気も気になり、行くときには服を着て靴を履いてよっこらしょと出かけます。

一方でウクレレの練習の場合、傍らの箱オープン!以上です。

「なんて簡単に練習したりやめたりできるんだ!」


リビングの横に、完璧にインドアで空調も効いたテニスコートがあり、やろうと思えばパンツ一丁でもできるほどのプライバシーが完備され、自分をどこまでもさらけ出せる相手が常にすぐそばにおり、いつ始めようがやめようが何の気兼ねもない。

テニスに例えたらそんな感じ??
違う意味での「テニスの王子様」。どこの財閥の御曹司っ!!漫画の世界。でもあの漫画とは無関係!!


そんなわけで、僕のウクレレへの取り組み方は一般的なものに比べて、やや屈折しています。

その辺に御留意の上、用法・用量を守って、注意深くいなしていただければと思います。


ちなみにこの方も、昔は野球部員だったそうですよ。


きっとドM的研鑽を積んだに違いありません。