『Jazzアレンジでたのしむソロ・ウクレレ映画音楽集』からの記事、とりあえずファイナル。
持っている方はご存知だと思いますが、これほどまでに一言一句、著者自身の言葉で書かれている楽譜集も珍しいです。
楽譜は至って真面目。解説は至って不真面目かつ真面目。
楽しい小話・無駄話満載です。
料理本なんかに多いですが、エッセイ的側面が強過ぎて、肝心の料理とレシピの解説が微妙。写真と外装だけアーティスティック。みたいな本とはもちろん違います。
見ればわかる華も実もある大サービスです。
その楽譜集の中で著者のキャラクターがビックバンを起こすのが、やっぱり『ウクレレクッキング』だと思うのです。
楽譜の中にまさかの料理レシピ。しかもエッセイ風。
僕が今練習している曲の中で、一番熱いのが『What a wonderful world』なのですが、3ページの曲になってます。
その3ページ目、見開きの隣りに、ナイススマイルの富永さんの写真と共に、ウクレレクッキングの記事があります。
練習するたびにサブリミナルのように刷り込まれるナイススマイルと、アメリカ南部の郷土料理「レッドビーンズ&ライス」のレシピ。
著者自身が、ニューオーリンズに行ったときに作る料理のようで、材料が若干現地仕様ですが、日本で作るときのために代替材料の紹介も抜かりありません。
ただ、スイスで作るときの代替材料の紹介はありません。当然です。
そんな長い前置きがございまして、先週スーパーの買い出しに行ったとき、僕は前触れもなく閃きました。
「作ろう。」
夕飯とブログのネタを手に入れ、おまけに田舎生活では手に入れにくいチョットした冒険が手に入ります。
つくらない理由がありません。
完全にサブリミナル効果にやられたのかもしれませんが。
全くのうる覚えなレシピを頭から捻り出します。ただ、必要なハーブ類の記憶が曖昧です。
絶対に何かが足りないだろうと確信しながら、買い物カゴに食材を放り込みはじめます。
赤い豆・・・。ミートシーズニング・・・何やらいっぱいあるな。元々がどんな味かわからんから、アタリもつかない。どれにしよう。ん、メキシカンなんちゃらがあるね。アメリカ南部、近い!これで。
ソーセージはいろいろあるけど、どの肉のものかわからんし、味が濃そうなやつにしてみよう。スモークしてあるのと、出汁の出そうなスモークしてないのを一つずつ。
野菜と・・・ハーブはタイムとなんだっけ。思い出せんから家にあるものでなんとかしよう。
ブツブツ・・・。
ということで揃いました。
ハーブが全然足りん!ローズマリーがないのが致命的ではなかろうか!
そして最大のミス。
どうやらこのレシピは煮る前の豆を煮ていく模様。
僕の買った豆は既に煮てある缶詰。
「困った。作るべきか、材料揃えてからにするべきか。」
こんなときは自分がアメリカ南部出身のおかーちゃんになった気持ちで考えたらいい、そう思って2秒フラットで結論。
「うん、作るね。きっと。あるもので。」
どちらにしても完コピは無理なのです。
行ってしまえばなんとかなる、そう信じてハーブソルトやカイエンヌペッパーや他のハーブを動員。
危険そうなものやアジアンになりそうなものは極少量に調整してトライすることにしました。
ラード的存在として、ブタの三枚肉の脂身も混入。
トントントーン!
豆を煮ない分、水の量はレシピより抑えねばなりません。
しかしそうすると調味料も調整しないと塩気がキツくなりそうです。
流れの中で適当に調整して、ちょっとだけ塩っぱいけど、完成!
待て。水が多い。そして何かが足りない。
とろみだ。・・・豆が足りない!
ヨメと相談の結果、明日マメ煮缶をもう一缶買って投入することに。
塩っぱさもちょうど良くなるであろうし、煮物は一晩おいた方が美味いし。
そんなわけで結局は翌日持ち越しになったのでした。
翌日の晩。
マメトントントーン!
普段は食べないジャスミンライスを用意して、皿に盛り付け。
マメ関連だとマメに用意するマメ好きのヨメ。
「うわ、何故かうまい!」
この感じ、なんとなく良い結末が待っているとは思えなかったのに、なんだかえらい美味しくいただけてしまいました。
たぶん、というか間違いなく、楽譜集にあるレシピのレッドビーンズ&ライスとは別物になってると思いますが。
でも、敢えて言います。
「ありがとう!レッドビーンズ&ライス!」
「モドキ!」
こういう豆の食べ方、あまりしないですけど、アリですね。
折りを見て出来る限りレシピ通りにチャレンジしてみます。
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