2014年10月30日木曜日

人と音楽

たまにブログのネタが特に浮かばないときに、去年書いたブログの記事を肴に立ち回るのも有りかな、と思うのですが、結局去年の内容がこっぱずかしくてとても引用できません。

この感じですと、今書いているこのブログも来年の僕から見たらちゃんちゃらおかしい可能性が多分にあります。

つまり既にそのレベルは通過して久しい諸先輩方にしてみれば、最初からちゃんちゃらおかしさに溢れているのかもしれません。

誠に無知というのはおっかないものです。ただ今のところ完全に独学なので、井の中の蛙であることは僕自身も承知しとります。はい。

ちなみに以前書いた今年のパリ・ウクレレフェスティバルの記事だけは少し校正してこちらに移動させてこようと思っていますが、あまりのボリュームのため、やる気の方の意味で難航しております。

実はそのパリの滞在中に新オペラ座でバレエを見たのですが、その公演の前に古い方のオペラ座を見学してきました。

王道の観光スポットですが、建築的にも文化的にも政治的にも歴史的にもなかなか一筋縄ではいかないストーリーが隠されていてかなり面白いです。
そしてその見学の道中、端っこの方にかけられた1枚の絵がふっと心に引っかかりました。

割合抽象的な構図だったと思うのですが、一人のバイオリニストが演奏し、バレリーナが踊っている風景。

但し、本番ではなく練習風景の絵でした。



僕はそれなりに歳を重ねていますが、物心着いた頃には、テレビもラジオもカセットテープもあり、それに代わる技術が登場するものの、それがありきの世界でずっと生きてきました。

つまり、僕の知る限りの現代、バレエの練習をするのに、曲を演奏する音楽家は必要ないのです。
もちろん本番では今も昔もオーケストラが生演奏します。でも、練習では録音があれば充分です。

でも、このオペラ座ができた頃には、録音するようなものはありませんでした。
正確には、このオペラ座が落成したのとほぼ同時期の1870-80年ごろにに蓄音機が発明されています。
しかし普及するまでにはさらに十数年が必要だったでしょうし、このオペラ座落成の前に約300年の歴史がバレエにはあります。

毎回の練習に参加していたかどうかはわかりませんが、少なくとも音を含めて練習するためには演奏する人の力が必要だったに違いないと思うのです。

つまり音楽を享受するためには、あらゆる場面で音楽を奏でる「人の力」が必要だったのです。
バレエに限らず、誰かが演奏しなければ、おしゃれなカフェで小粋な音楽が流れることもないのです。

ラジオもテレビもまだ先です。自宅の食卓リビング、どこにも音が出てくる箱などないのです。

(余談ですが、一つだけあるとすれば、それはオルゴールです。そう思うと現代に比べて当時のオルゴールの価値が推して測れます。)

わかっていたようでわかっていなかったことが胸に迫ってきました。


夢想は続きます。

演奏機会が増えれば、必然的に演奏家の数は現代よりずっと多かったのでは、と。

スポーツでは競技人口が多ければ多いほど、才能が見出される機会が増え、切磋琢磨や淘汰によってレベルが上がるように思います。
例えば中国における卓球やブラジルのサッカーのように。

同じことが起こるのでしょうか。ただ、不利な点もあります。
それは情報、つまり音楽家にインパクトを与える素晴らしい演奏が、それを実際に観ることよってしか伝播しないということです。

前述の通り、ラジオもテレビもまだもっと先の話です。当然レコードもカセットもビデオもCDもありません。
フォーク少年が深夜番組でジミヘンを見て、明くる朝ストラトキャスターを買いに行くとか(それが音楽的なレベルアップかどうかは別として)絶対にあり得ないわけです。

だいぶ横道に逸れてきましたが、1枚の絵を見て、「人がいなければ音楽がなかった」そういう時代があったということをリアルに悟りました。

今はもちろんそんな時代じゃありませんが、だからこそちょっとだけ演奏が特別で楽しいのかもしれません。
そんなことで今日も練習しているんだと思われます。

2014年10月27日月曜日

初雪とダルシマーとブルース

今日の朝方から日本との時差が7時間から8時間になりました。日本にはないシステム、サマータイムが終わりってことなのです。

つまり今日はドラえもんの道具を使わずとも、1日が1時間長くなるというボーナスデーでございました。

散々っぱらガリガリと趣味の作業をして、さらにジャカジャカとウクレレ弾きまくっても、ブログをカリカリ書く余裕があります。バンザーイ!

この1時間は、来年の春先のサマータイム開始時に取り返されてしまうわけですが、その前に日本に帰国する予定なので、1時間食い逃げです。バンザーイ!

もちろん日本に帰ることによって8時間を失うわけですけど。都合の悪いことは気にしないのが吉です。バンザーイ!


ところで先日、初雪がどうとか書きましたが、降りました。


余裕をもってしっかり降りました。
窓際で外を見ながら、会社の同僚が軽く皮肉っぽくジングルベルを唄っておりました。意外と良い声。

でも、まだ草がしっかり青いので、なんだか不思議な違和感が。


山芋の擦りおろしに青海苔とおかか。


食い意地張ってます。

そういえば初雪の前日に道路の脇に季節外れ!?のエスカルゴ氏がいましたが、無事でしょうか。

ついでにこないだ「エスカルゴとサザエどっちが美味い?」ってマジで聞かれましたが、それって同列なんでしょうか?


世の中は不可思議に満ちています。



こないだ書きましたが、道に落ちてたダルシマーを拾った友人のとこに行ってきました。

世の中には不可思議が落ちています。


この楽器のチューニング方法はわかりませんが、とりあえずウクレレが4弦であったコトを誰かに感謝したいと思います。

適当に叩いてみた感じでは、砂漠と白い服が似合いそうな音がします。

どこを叩いても音が出そうな自由な雰囲気の楽器ですが、意外と叩ける場所は限られます。

そして、マスターするのと保管するのが大変そうです。
しかしソロ弾きするものなのでしょうか。そうでなければ、どの楽器と合わせるんでしょう?

ちょっと調べたらわかることですが、めんどくさいので、不可思議ということにしておきます。

世の中こんな感じで不可思議に満ちています。



木曜日に近くの小さなカフェでブルースのライヴを見てきました。

ちなみに食事はラクレット一択。


ミシシッピ・デルタ・ブルース・バンドと、スイス・ソウルフード・チーズ・ラクレット。

世の中には不可思議な組み合わせがあります。

ちなみに、行きつけのチーズ屋が出店しているので、ラクレットは激ウマです。

おかわり上等。自主的わんこそば状態。
隣のテーブルでは、4人が4人とも5皿完食でした。


食い意地張ってます。

ところで、ウッドベースのこのプレイはブルースなんでしょうか。


楽器の向きが不可思議です。




ま、スイスでウクレレ弾いているのも、ほんの少し、不可思議です。





2014年10月26日日曜日

アピラックサン (演奏 : It's only a paper moon)

いきなりではありますが、僕はウクレレソロの演者としては、Apirak氏が好きです。(現在来日中ですね。)

アレ!?何だかちょっとカミングアウトっぽい雰囲気が漂うのはなぜでしょう。

もちろんジェイクも大好きですし、名渡山くんも好きです。節操がないので挙げればキリがありませんしかし!

そこで何故にApirak氏。

そう問われたら、そりゃもう自分であんな風に演奏したいと思っているからに他なりません。ソロ演奏ならば。


※あくまで希望を述べております。


Apirak氏は、オータサンの演奏動画を見てウクレレをマスターしたという方なので、要はオータサンスタイルで演奏したいということなんですが。

まだ全然スタートラインにも立ってませんけれども。純粋なオータサンスタイルは無理かな〜。あの爪は。

もちろんオータサンもすごく好きなわけですが、たぶん、Apirak氏の演奏とその演奏中の素朴な雰囲気が好きなんでしょう。

ちょっと地味でまるでドヤ顔のない演奏。ドヤ顔なのかもしれないけれど、そうは見えない演奏。



そして、アウェイな場所で演奏しているといつも演奏中にちょっと挙動不審。

「あれ?大丈夫?僕のこの演奏?」

ほとんど迷子みたいな。いやはやわけもなく胸キュンです。僕も発言が不審です。





一方、ホームのリラックスした感じはこちら。


アピラック氏「僕のはこれのマホガニーのボディのやつね。このね、12フレットジョイントがいいのよ。」

アサダ氏「このココボロのやつも弾いてよ。」

(アピラック氏ちょっとだけ弾いて返す。)

アサダ氏「え、もうちょっと弾きなよ。」

(アピラック氏弾く。)

アピラック氏「これはね、14フレットジョイントなのよ。」

(そして、12フレットジョイントのコアのウクレレの方がやっぱりこっちのがイイや的に弾く。)


※何言ってるかわからないので、全部想像です。


こりゃ、頑固者ですな。きっと。

そんなわけで、ウクレレスーパージャムや日本ツアーを見に行ける方が非常に羨ましいです。ジェラシーです。不審です。


そんなApirakさん好きの僕ですが、そんなことが影響してか最近たまたま彼の代表曲である「Blueberry Sky」のタブ譜をオンラインで見つけてしまいました。

どう考えてもオフィシャルではなく、GuyUke氏やKimo Hussey氏の曲のタブ譜もあり、尚且つフランスのサイトでフランス語。

これはたぶん法的にアウトだろうと思うんでご紹介はしませんが、エラいところで見つけたな、みんな見てるんや、ウクレレ好きはというのが、感想です。

ちなみに下心からちょびっと挑戦しちゃおうかと思いましたが、肝心のLowGのウクレレを持っていないことに気づきました。色々とダメやん。

オータサンスタイルはもうちょっとお預けです。

でも、Apirak氏が多用するコードフォーム。

3
3
4
2

無駄にこれを押さえる練習してます。指がもげそうになりながら。
いっそのこと一回もげて、くっつけたいくらいです。第一関節よ!逆に曲がれ!

しかし日本に帰ったらLowG用にもう一本手に入れないと、ヤッパリApirakモデルかな・・・ムフ。




そんな不審者の演奏はこちら。
一番最初に買ったウクレレソロの譜面から。
ハイフレットあまり使わないけれど、ミュートが多くて大変です。

2014年10月22日水曜日

初雪前夜!?

ただいま就寝前なのですが、あと小一時間のちには雪の予報です。
当てにならない天気予報を信じるならば、少なくとも昼頃までは降り続けるらしいです。

日本ではついこないだ運動会だったところもあるようですが、こちらはまさに今日、冬がヨーイドン!かもしれません。
あー、もうそんな速く走んなくていいですから!転けてまえ!

くしくもちょうど今、僕の友人がハワイのハナウマなんちゃらというところのビーチにいる模様で、ちょっと負け惜しみつつ調べてみたら、ホノルルとココの現在の体感気温差は31℃!!


31℃!!!

意味もなくもう一回言ってやりました。


もはや同じ地球上とは思えないです。きっと本気で次元が違うに違いない。地球にハワイなんて島はなかった。
ザ・別世界。
ヤッパリ見るんでなかった。。

フテ寝だ!

いえいえ、元々寝るんです。


最近少しギターも弾いてみたいと思うようになりました。というのも、今、最前線でウクレレを弾いている演奏家の方は、はじめからウクレレをずっと弾いているわけではないような気がするからです。

そのルートを辿ってみたらどうだろうと。技術的にもなんかないかな、と。

ウクレレを愛するが故に、他の楽器を弾いてみて、改めてウクレレの立ち位置と良さを認識したい的な。

いやはやヨーロッパで6年生活して改めて日本の良さ(だけじゃないけれど)を認識した僕ですから。同様に。

帰国したら、人生を四半世紀ほど自主的に巻き戻って、中坊のギター小僧から体験するプランを考えています。

「中学生の坊主」じゃなくて「中年の坊主頭」の方ですが。

やはり現実は厳しい、そしてややこしい。

中学生志望 ≠ 中性脂肪

いろいろ寒くて本気で雪っぽい。

2014年10月21日火曜日

一度だけガスを抜く。このあとはいつも通り。

2ヶ月半前に、僕の親友は亡くなりました。

病気でもなく、事故でもなく、もちろん自ら命を断つわけでもなく、ただ突然に。


泣きました。


ただひたすら涙が溢れ続けました。
いい大人なのに、止めることができませんでした。

そのくせ日本との距離感のせいか、リアリティがありません。
そして日本との距離のお陰で最後のお別れを言うこともできませんでした。

彼は僕と同じ歳でした。
あと半年で日本へと帰る僕は、当然のように彼とその家族と一緒に老いていくつもりでした。

お互いまぎれもないおっさんになり、「来月娘が結婚することになったんだよ。」「そうか。まぁ、呑みなよ。」と。
そういう未来が待っていると信じて疑っていませんでした。



でも、そうはなりませんでした。



泣きました。



涙が止まった後も、ずっと泣いていました。
仕事しながら、日常をこなしながら、山を登りながら、阿呆なことをしながら、心の何処かで泣いていました。



帰宅してからウクレレを弾けば、どの曲もレクイエムに聴こえました。

本当は心をもっと閉ざしたかったのです。でも、それをするには、僕は分別を身につけ過ぎていました。

泣きながらも僕は気づいていました。
僕が失ったもの、そして、まだこの手にあるもの、どちらも同じように大切だということ。

だから閉じることはできませんでした。
ただ、この歳でやっと理解しました。大切な人を突然失った人の悲しみを。心から。




今、僕は泣くのをやめました。


その代わりずっと忘れないと決めました。
発作のように突然襲ってくる深い悲しみが、長いときをかけて薄れていっても。
髪が真っ白になって頬に深いシワが刻まれても。
ずっと覚えている、ただそれだけを決めました。


あれからずっと、毎朝起きると「僕はまだ生きている。」と思います。

そして僕の中で何かが変わったような気がします。たわいないいつもの風景に深みが加わりました。


結局、残された僕にできること。

誰かの分を生きることはできないけれど。

少なくとも今、僕の手にあるものの大多数を笑顔にすること。

強く生きることはできないかもしれないけれど。

荒れ狂う波の中に放り込まれて、船酔いで嘔吐し、疲労でボロボロになっても、僕の乗った船の舵を決して放棄しないこと。


生きます。無様に。


よし。

2014年10月20日月曜日

コメントの設定が。。。(演奏 : 雨にぬれても)

今日は良い天気。

テニスをしに下界までおりて来ましたが、ここ2ヶ月ほど一度も見えなかった湖越しのアルプスが久々にお目見え。



何度見てもこの風景は好きです。癒されます。写真だとちょっと遠いですが。

しかしその行き帰りのさなか、気づいてしまいました。
なんとブログのコメントが普通に投稿できない設定だった、という事実を。

なんてこった。

「俺は好き勝手やってるんだ!何も書かないでくれ」という意思表示ではご・ざ・い・ま・せ・ん。

設定をエヴリバディOKに変えました。

なんとなく絡みづらいのは自覚しておりますが、いつでも、どの投稿でも、コメントはベリーベリーウェルカムですので、よろしくお願い申し上げます。

もういっそのこと「あ」だけでもイイです・・・いや、ヤッパリ「あ」だけはチョット。。。広げすぎか。

ちなみに、僕からコメントを残したくても、海外からの投稿をブロックされてますと投稿できません。
書きたいけど書けないっ。うはっ。チキショー、口惜しいぜっ、いや、指惜しいぜ!?ということが何度か。

でも、スパムも来てしまうかもしれませんので、開けてくれとは言いませぬ。


どうも陽にあたり過ぎたようで妙なテンションですが、改めまして、今後ともどうぞよろしくお願い致します。




テニス後に黙々と練習中。まだ未完成ですが、ただいま地道に練習中の一曲↓

2014年10月19日日曜日

本日の左爪 等

【本日の左爪】

ウクレレを弾いていてハイフレットの方を使うときに、ローポジションと比べると使う頻度が低いので慣れがまだ足りないことや、弦高がローポジションに比べると高いこともあって、上手く押さえられないことがあります。

それはそれでしょうがないので練習あるのみですが、上手く押さえたつもりでも音程がよろしくないことが多いのです。
特に何処かというと、『JAZZアレンジでたのしむ映画音楽集』の「ひこうき雲」のサビなんですけどね。

確か最新のウクレレマガジンで、松井朝敬さんが「7フレット以降のピッチは自分で作るんだよ」とおしゃっていたので、「自分で作る?それってどないやねん!」と思いましたがそこに答えはあらず。

同じフレットでも押弦する位置を微妙に変えるとか、そういうことなのかなと思っていましたが、よくよく自分の押弦を見てみたら、垂直に弦を押さえられていないのに気づきました。これ問題外でしょ!



ということで、特にハイフレットほどキッチリ垂直で押さえねばいかんのだから、もうバレリーナが爪先で立つ感じで、指のてっぺんで押弦するくらいにしたろうと左爪をチョッキンしました。

前のブログでもこのテーマは度々取り上げていて、その度に短くしているのですが、ウクレレ歴一年半のときをかけて爪と指とのピンク部分を徐々に侵攻しています。

でも元々長いので、まだまだかな、と。理想的には爪が指に埋まるくらいがいいんですが、短くしたらそうなるんでしょうか。何の確証もないですね。余計に指が短くなったりして。

とにかく右爪と左爪の凸凹コンビっぷりが激しくなって来ました。



全然関係ないけども、こっちのコンビはいいですなっ。



【本日のどうでもいい衝撃】

欧州ではいわゆるさし入りの霜降り和牛のことを、総じて「Kobe beef」と呼びます。

日本三大和牛と称される、松坂牛や近江牛や米沢牛にとっては、「Kobeのやつ、抜け駆けしよって。」と心穏やかではないところでしょう。

しかしながら、「Kobe beef」にはもう一つの衝撃のアドヴァンテージがございます!?いや、ビックリした。

NBAアメリカのプロバスケットボールの生ける伝説「コービー・ブライアント」選手のお名前。
「コービー」って「Kobe」で、え?まさかの「神戸」。しかも「神戸ビーフ」じゃないかもしれませんが、レストラン「神戸ステーキハウス」から来ているらしいです。マジですかっ。肉なんですかっ。いや、土地か。
業界では有名な話なのかもしれませんが、僕は知って悶絶しちゃいました。

さしずめ僕も子供が産まれたら「山田ジュネーヴ」にしようかな。

※苗字が山田でもなければ、ジュネーヴに住んでもいません。


【本日のどうでもいい混沌】

日本語で言うと非常にややこしい名前の野菜が2つあります。

エシャロットとエシャレットです。

そもそも一般的には日常の食卓にあまり並んでこない野菜です。

その上「発音の違いちゃうのん?」というくらいの微妙なカタカナのブレ具合。

さらに悪いことに、エシャレットは元々はエシャロットと呼ばれていて、現在のエシャロットが日本に入って来たことによってエシャレットに改名されたという驚愕の歴史。

これは混沌の要素を多大に含んでおります。というかカオスです!

お料理レシピ投稿サイト「クックパッド」で「材料」エシャロットで検索をかけると、エシャロットとエシャレットの両方のレシピが表示されてしまいます。

しかも投稿している人がエシャレットとエシャロットを混同しているパターンがあるので、エシャレットと、エシャロットと、エシャレットと呼ばれるエシャロットと、エシャロットと呼ばれるエシャレットの4者入り乱れてのバトルロワイヤルになっております!

それで、どっちがどうなんだ?ということですが。

「あれやろ?居酒屋に行くとあるやつやろ?」と思ったらそれはただの飲兵衛・・・じゃなくてエシャレット。らっきょうの若採りです。

エシャロットは、洋食に使われる要は小さな玉ねぎのようなもので香味野菜です。
で、これ買ったときに少ししか使わなくて、えらい余ったからどうしようかと思って調べただけなんですが。




「そうそう。居酒屋に行くとあるやつでッシャロット?」


・・・


冬がやって来ました。富士山も初冠雪のようですが、ウチの街も来週には初冠雪の予報です。

2014年10月15日水曜日

夏の思い出 - カルパッチョ事件

スイスへ来てから、日本からの来客が多く、出かける場所がどうしてもスイス国内になりがちでした。
そしてスイス国内がどこよりも高くつくという。。。

それでも近いのでちょこちょこフランスには行っていましたが、泊りがけで行くのは久しぶりということで

バーゼルから電車に乗ってストラスブールとコルマール、つまりフランスのアルザス地方に向かいました。

アルザスは歴史的にフランスだったりドイツだったりした場所で、文化的にミックスされた独特な場所です。かなりザックリな説明ですが。

例えば、日本とも所縁のあるサッカーの英国プレミアリーグの強豪アーセナルの監督ベンゲル氏は、僕の印象では、理知的な佇まいや仕草がなんだかちょっとドイツ人っぽいですが、フランス人です。そう、アルザスの人なんですね。

またストラスブールの街の一角に、プチ・フランスという名の非常に可愛らしい建物が並ぶ場所がありますが、フランスの中にプチ・フランスとはこれ如何に?ですよね。

中国にある中華街。当たり前やん!みたいな。

それも過去にストラスブールがフランスでなかったときの名残なのです。
しかも運河が流れ、古い建物の多い可愛らしいエリアでありながら、当時フランスの兵士たちがもたらした性病が大流行して、その人達を隔離したエリアだという。。。

水路を巡るいい感じのボートツアーに乗船すると、非常に清々しい場所でこのような衝撃の事実が告げられます。おそるべしプチ・フランス。


そんなストラスブールですが、ま、観光地です。
素敵な大聖堂があります。ヨーロッパでしこたま大聖堂を見ましたが、上位に入ります。そして観光客も多いのでそれなりの物価です。

でも、僕らは天下の物価高国スイスから来ていますので、ノープロブレム。

ところで、スイスで最も割高なのが外食です。

これはたとえ安そうな中華やアジア系のレストランに行っても変わりません。

「今日はグリーンカレーが食べたいなー。」

そう思って昼にタイレストランに連れて行ってもらい。。。

「グリーンカ、、、3,500円。。。えっと、本日のランチの方で!」

もはや何のために来たのかわからない軌道修正。



また、テニスの帰りにヨメと立ち寄った別のタイレストラン。

日替わりランチメニューのシーフードイエローカレーがあまりに美味くて感動。



ヨメの「これは夜も期待できるんじゃない?私、パッタイ(タイ風焼きソバ)食べたい。」のリクエストに、メニューチェック。

・・・パッタイ 4,000円。
4,000円の焼きソバ。ナメんな。伊勢エビでも入っとるんだろうな?

そんな値段を見て「いつかね。」と限りなく否定に近い肯定で応える夫、僕。


そんな事情のスイスボケを引きずったままストラスブール入りした我々。しっかりと先制パンチを喰らうことになるのです。

早速お腹が空いたので、事前リサーチしておいたお店でランチすることにしました。

僕は適当に本日のランチを選んだものの、ヨメは牛肉のカルパッチョを選択。

15ユーロ。まず大体スイスのランチと似たよな値段です。この店の他のメニューも似たような値段。観光地価格です。
でもよく見ると3皿と書いてあります。これはどういうことだろう???

協議の結果、小さめの皿3枚に違う部位で3種類のカルパッチョでも来るんだろ。肉の街だし、という予測。


・・・


ところが、しばらくしてやって来た普通に大きな皿。ローストビーフとまでは言わないものの、結構厚切りなカルパッチョが全面に横たわっています。つまり結構な量です。

「あれ?一皿にまとめてくれたのかな?」

どこまでもおめでたい我々は、とりあえず一通り食べてみましたが、どこまで食べてもずっと同じカルパッチョ。

そして、半分くらい食べたあたりで、ウェイトレスのお姉さんが来て耳打ちしてきました。

「この後、もう2皿あるから、欲しくなったら言ってね。」


・・・


嫌な予感がするけど。まさかね。

と、とりあえず、次の皿を頼んでみよか。結構お腹いっぱいだけど。


・・・


同じサイズの同じカルパッチョドーーン!

や、ヤッパリ。

何とか2皿目をやっつけた僕らでしたが、3皿目は丁重にお断り申し上げました。

そのときのウェイトレスさんのはるな愛ばりの「だよね〜」な顔が、今でも昨日のことのように頭に浮かびます。

アレ?あれは「言うよね〜」だっけかな。

流石に一皿5ユーロでは客単価がとれないので、単価15ユーロで出す。でもその分の量はきっちり出す、ということなのでしょう。

律儀と言えば律儀で、ある意味好感すら持てる正直な商売だけれども、食べれないってば、生肉ばっかりそんなに沢山ライオンかっ。

15人規模の宴会大皿料理の一品くらいありました。

でもね、そんなに悪くはなかったです。
パリとかに比べたら全然好きでした。ストラスブール。



名物のシュークルート、MAX載せ。
ここに行ったら否が応でも肉祭りです。


2014年10月11日土曜日

僕の独りウクレレジャンボリー in ハワイ!?(演奏:ブルー・ハワイ)

※いや、今日は僕史上、全力の身体を張ったネタです。ぜひ最後まで読んで、鼻で笑っていただきたいです。


何やら最近少し疲れが溜まっているので、今日は理由もなく有休を取って、テニスをしに行く予定でした。あ、理由はありますな。しかもさらに疲れそうな。

ヨメ及び僕が登録しているテニスクラブは、ここから標高500m電車で下った後、100m程度バスで登ったような場所にあります。

この標高差が曲者で、この違いで自宅からテニスコートの天気が全く推し量れないのです。

今日は軽く雨。
できないかもしれん、と思いつつインターネットでクラブのHPを確認すると「雨のためコート閉鎖」にはなっていなかったので、ガタンゴトンブーブーとコートまで行ってました。
ところが全然できる状態じゃなく、そのまま撤収。

折角の有休を朝から起きて、電車賃はたいて無駄な2時間半を過ごしたので、大人気なくゴキゲンナナメです。
不貞寝をぶちかますべく布団へ直行。ただいまっ。

そんな感じでしばらくうつらうつらしていると、急に閃きました。まさに頭の上で電球が光りました。

ガバッと起きて独り言。


「そうだ。ハワイに行こう。」



そうです。折角の休日ですから。
行くしかありません。

スイスからハワイ。距離にしておよそ13,000km。この距離を瞬時に飛び越える方法が一つだけあります。

ハワイ的なものをここに作り出せばいいのです。ハワイに行ったことはないけれども。

何のためウクレレだ!と意味もなく檄を飛ばします。一人ですけどね。

「すこぶる健全でオープンマインドな一人遊びの休日」

開始します。


まずはそこらへんにかかっていた極安物のアロハシャツを身に纏い、そのすぐ横にあったヨメの麦わら帽子を拝借。
日光が強いと思われるのでサングラスを着用。これでハワイアン気分は完璧です。住所不定無職なテイストも出てます。

念のため、鏡で確認するとハワイアンよりむしろメキシカンな趣きですが、あくまでポジティヴ。

「メキシカン?ハワイまで7,000km近づいたな!」


しかし、これで普通にウクレレを弾いても、あまり普段と変わりません。
ハワイに向かう途中メキシコで行き倒れ酔い潰れです。テッキーラ!!

そこで僕の手持ちのウクレレで唯一ピックアップを搭載しているトラベラーギターのウルトラライトウクレレを取り出して。



シールドでiRigというツールに接続。


さらにiRigをiPadに接続。


またiRigの別端子に家のスピーカーを繋ぎます。(下の写真はイヤフォンに繋いでます)



iPadにインストールしてあるAmplitudeというソフトウェアを立ち上げます。

このソフトウェアは仮想アンプという位置づけで、他にもスタジオ的な機能など、いろんなことができるのですが、とりあえず今回の目的はエフェクター。

普通にお店で買うように、エフェクターの箱を買うような仕組みになっていて、スイッチ類も通常のエフェクターを操っているように使います。
もちろんつるっとしたiPadの画面上のことですが。言わばデジタルの上のアナログですね。

ま、つまるところ何がしたいかというと、いつもと違う音でウクレレを弾きたいのです。
あくまで僕の信じるに過ぎないベタなハワイなムードの音をウクレレで鳴らしてやろうじゃないかと。
アロハの神聖なムードというよりはもっと俗っぽい感じで。

できれば、スチールギターの音がいいけれども、あっても弾けるわけがありません。
とりあえず、ギラギラと照りつける日差しの中、青いシロップのかかったカキ氷を片手に「ぽわわわ〜ん」と鳴るサウンドをイメージします。

思わず三浦海岸が眼前に迫って来そうですが、そこは必死に振り払います。

「ノー!ノーゥ!アイキャンスピークイーングリッシュ!ユーノウ!オーケー?アハーン。」

そしてこのAmplitudeのエフェクターですが、一つ一つ買うシステムです。
ただ鳴らすだけならソフトを含め全く無料ですが、エフェクトをかけるとなると、お店で買うようにエフェクターを買わなければなりません。1個300円くらいです。軽い大人の遊びですね。

そしてあの「ぽわわわ〜ん」っぽい音を出すにはどのエフェクターがいいのか。

全然わかりません。

調べたらいいんでしょうが、なんだか面倒なのでエフェクターの説明を熟読して、これっぽい!

ポチっ。結果オーライ!

ちょっと調整して試しに弾いてみて「これでいいだろう。ネタにお金をつぎ込むのもなんだから。」ということで準備完了。

スイス発ハワイ行きのファイナルコールが鳴り響きます。アテンションプリーズ!


僕はシートに腰をかけ、隣で本を読むヨメにしばしの別れを告げます。


「ちょっとハワイに行って来る。」


おもむろに目を閉じ、ハワイをイメージします。
照りつける日差し、そして優しく打ち寄せる波の音・・・。



zzz。。。




ただいま〜。

いや〜、暑かったよ。
特にネタ込みで演奏の撮影を何テイクもすると、精神的にもシンドイし、体力も使って汗だくだよね。
やっぱり流石はハワイ。暑いよね〜。



そういえば、今日はウクレレジャンボリーですね。帰国したらいつかは行ってみたい!
ところで、僕の独りウクレレジャンボリーは一足早く感動のフィナーレです!

Have a good weekend !!

2014年10月10日金曜日

どんだけ楽しそうにウクレレ弾いとるねん

秋深き隣は何をする人ぞ (芭蕉)


【解説】

隣から何やら楽器の音がする。これはウクレレの音だろうか。きっと隣人はウクレレ弾きの怪しい東洋人に違いない。正直ヘタクソだ。イマイチテンポがあってない。安定感もない。良くつっかえている。どうせ聞こえてくるならもうちょっとうまい人が良かったのにな。

スイスを旅した芭蕉による晩年の句です。


***


秋深し。まだ日本はそうでもないでしょうが、残念ながらこちらは大変に秋が深くなってまいりました。

しかしながら、今回は「秋」ではなく、「飽き」のお話。


完全にウクレレ中毒の僕ですが、それでもウクレレを練習していると飽きてくるってことがあります。

特に技術の向上が感じられない時だとか、ずっと練習している曲がずっと弾けなかったりだとか。
一曲仕上げたのがとっても大変で、暫く新しい曲は結構!なときだとか。
普通にただノラナイときだとか。


技術的な問題の時は、もうどうしようもないですし不貞寝するか、いつもと違うウクレレを弾きます。

意外とコレがよくって、いつもはコンサートのウクレレを弾いていますが、行き詰ってソプラノウクレレで弾いたりすると、リフレッシュできたり、ハッと気づくことがあったりします。

僕の場合は独学なので、自分でハッとしない限り、誰もハッとすることを言ってくれないので、いろいろやります。

深夜練習用のトラベラーズギターのウクレレをiPadにつないで、Garage BandやAmplitudeのソフトウェアのエフェクターで歪ませてガンガン弾いてみたりだとか。そんなにハードな曲は弾けないので、明らかに通常歪ませない曲ですけど。


もうあとは、思いっきり違う曲に浮気・・・どころか心まで奪われてみるのです。
そのあとまた戻ってきてご機嫌伺ってみるとか。

これが人間相手なら間違いなく平手打ち・・・どころかグーパンチでKOでしょうが、曲ならじっと待っててくれます。何年でも。健気です。



また、ただ単にのらないときは、Youtubeですてきな演奏を見たらOKです。

「あんたスゲーよ、俺も頑張るよシステム」です。

大概これで大丈夫です、僕は。



それでももうどうにもテンションが上がって来なかったら、コレです。



こんなに楽しそうにウクレレ弾いてる映像、早々ありません。

社会的地位のある大人、または子供に対して威厳を保っておかねばならない方は、注意深く雨戸を閉めて、念のため部屋の鍵をかけて、ベッドに腰掛けて、ウクレレを構えて、縦ノリでエアウクレレGOです。

なにやら中毒性のある動画です。むしろ練習の障害!?



それでも、どうしても、今日は小さな4弦の楽器は見たくないと思ってしまったら。


もう逆方向に振り切るしかありません。


3弦か6弦か、バカでかいか激細か。




そして、とりあえず寝ましょう。

夢の中なら一ミリも努力しないでジェイクにだってなれます。

ビバ!!寝言で「よろしくお願いシマブクロ。」!!

2014年10月9日木曜日

「ふちがみとふなと」さん

いきなりですが。

昼メシは一人で食べたい!

僕です。正確に言うと、誰かと一緒に食べてもいいのですが。

誰かと一緒に食べたいときだけ一緒に食べたい!

しかし、なかなかそういうわけにはいかないので、一人で食べるのが楽なのです。

5分で食べて戻ろうと、ガッツリ昼寝しようと、フランス語勉強しようと、ラケットで素振りしようと、ウクレレ練習しようと、しょうもないブログを書こうと、思うがまま。

本日、その僕の多彩な昼休みの過ごし方の引き出しの中から、「ボー〜〜っとする。」を選んで遂行していましたところ、隣りのテーブルの同僚に声をかけられました。

同僚の手にはローカル新聞が。

「今日の夜、あなたの奥さん、カフェバーで歌うの?」

なぬ???

そんなわけがありませんが、もちろん同僚もそれを知ってて言っています。

新聞の小さな記事に写真入りで、今夜ちっさなちっさなウチの街のカフェバーに、日本人のアーティストが来ると書いてあるではないですか。

これまた今晩とは急な告知。

存じ上げない方でしたが、歩いていける上に入場は無料ですし、ただでさえ今の僕は音楽イベントに対しては驚くほど腰が軽いので、即、参戦を決断。

ちなみに洗濯カゴに入れ忘れた靴下を入れに行くことに関しては、劇的に腰が重いです。

ソファーに腰をおろしたら、動かざること山の如し!!近くて遠い洗濯カゴ!!って何を偉そうに。

とりあえず早めに仕事を上がるために即座に昼休みを切り上げ、仕事に没頭。

めでたく帰宅して、ちょっとだけ予備知識を得ようと、調べてみました。「ふちがみとふなと」さん。
京都発のベースとヴォーカルのデュオ。結構、個性的な方達な印象。

しかし「仕事終わりに近所のカフェバーで一杯やりながら、歌を聴く。」音楽との関わりとして、人類としてこれほど原始的で健全な関わり方はありません、きっと。ウキウキです。



当然歌詞は日本語なので、僕らはわかりますが、他のスイス人たちにはわかるはずがありません。
それどころかMCも英語じゃあまり通じないこの山奥の街です。

どうするのか興味津々でした。そして予備知識もなく言葉も通じないスイス人がどういう反応を見せるのか。

演者と聴者の両方のオーディエンス、僕。

蓋を開けてみれば、まずベースのプレイが実に多彩であり、ヴォーカルもストーリー性のある歌詞に「演劇のような」情感やアクションを載せていました。

さらに鍵盤ハーモニカやアンデス、ハーモニカ、タンバリン、アフリカのヤギの首についている鈴など、小楽器を織り交ぜて、曲調が単調にならないようにしてあったので、ご覧の通りちゃんと聴いてましたね、スイス人も。



MCも英語とフランス語のカタコトでなんとかこなしてらっしゃいました。
しかしベースは、ライヴで聴かないとダメですね。YouTubeじゃあかんです。

そんなわけで明日からの活力を頂き・・・ブログを書きながら撃沈しましたが。

本日また朝からバリバリ仕事して、早めにおウチに帰ってモリモリ4弦を掻き鳴らそうと思います。
もちろん、脱いだ靴下はビシバシ洗濯カゴに入れてやりますよ!

2014年10月5日日曜日

女子会考察(演奏:オーラ・リー)

「女子会」

最近当たり前のように聞こえてくるこの言葉。
僕は幸か不幸か女子ではないので、ただただ縁遠い言葉ですが、曖昧な記憶を辿れば、僕が学生の頃はまだありませんでした。

ただの「飲み会」または「女同士で飲む」と言っていたと思います。

ちょっと僕の学生時代の話は、引き合いに出すには古すぎるかもしれません。
僕は未だに「えもんかけ」とか「しゃしんき」とかいう言葉が現役の男です。妹に悪い意味で「昭和の男」呼ばわりされますから。

言葉の話をするなら時代が新しければ新しい方がいいということで。

6年前。(←最新!!)

僕がまだ日本にいた頃、その言葉はもうあったような気がしますが、まだなんとなくもう少しぎこちなかったような気がします。

「うんうん、今日は女友達と呑むの〜!そうそう、女子会!!」

みたいな。

解説付きと言うか、同じことを2度言っているというか。


それが今日では。

「うん、そう。今日女子会なの!」

実に簡潔。6年を経て、世の中少しだけ便利になりました。

一応ことわっておきますが、女子会に対して、特段の恨みつらみの類があるわけではありません。


ただ、この「女子会」という言葉を、他ならぬ女子達自身がもの凄く使いたがる気がするのは気のせいでしょうか?

きっと「女子会」は女性にとって、よほどに楽しいイベントなのでしょう。女性の発する「女子会」という言葉の響きに「夢のワンダーランドに行ってくる」的な意味合いを感じます。

「スッゴイ楽しいところに行ってくる!あなたには一生行けない場所だけどね!」

ちょっと大袈裟に言うと、男子にはこんな風にも聞こえます。その会合に行きたいか行きたくないかは別ですが。


それともう一つ。
ただ「女子」と言いたいのではないかと勘繰ったりしてしまいます。
なんとなく。
「女子」という言葉の響きが彼女たちを少し若々しくさせるというか。

言葉の意味としては、学生だけでなくあらゆる女性を表すのに「女子」と称して構わないわけですが、学生生活を終えて社会に飛び立つとあんまり使われない気がします。
女子社員と言わないことはないでしょうが。

年月を経て、様々なしがらみ、精神的負荷のかかる仕事、老いへの実感、その他多様なストレスを抱えている女性たち。

「あの時はあの時で大変だったけど、今思えばすっごく無邪気だったわ。」という「女子」時代。

その「女子」という言葉の響きが、微妙なバイブレーションとなって、深層心理に働きかけ、彼女たちは少しだけ若くなり、そして少しだけ解放されるのかもしれません。

「女子会!女子会!」

たとえ既に「女子会」ではなく「女史会」の高みに到達していたとしても。

上記の考察はヒジョーにテキトーですが、世の女性の幸せを願って止みません。



ポジティブ×現実逃避=ワンダーランド


この方程式、次の試験にでるぞ〜!

さ、ウクレレ弾こ。


二日酔い続く日曜の昼下がりには優しい曲で。

2014年10月3日金曜日

夏の思い出 -バーゼルタトゥー-

夏の思い出

バーゼルでの予定のもう一つが、「バーゼルタトゥー」と呼ばれるミリタリー音楽の祭典でした。

奇しくも、日本が憲法九条の解釈で揺れている頃でしたので、複雑と言えば複雑な。

そんな気持ちをガッツリ徴兵制度のあるココまで持ってくる必要はなかったのですが、イガイガの心を反映してか、何やらお空も荒れ模様。

オープンエア、縦長のスタンドで観覧するイベントなので雨は困ります。手のひらに「雨」の字を10回書いて飲んで見ましたがダメでした。

飲兵衛でもとても飲みきれぬ、と。

夜の部のチケットだったので、ホテルから出発。
行きがけは「結構降ってきたね。」程度だったのですが、会場に到着し、座席を探す頃には、文句なしの土砂降り。

無料配布されていた雨除けのポンチョを受け取ってすぐ、今度は土砂降りを超えるド級の土砂降りが襲いかかって来ました。ド土砂降り。

そう言えば、「ド級」の「ド」の由来をご存知ですか?

約100年前、当時革新的だった英国の戦艦「ドレッドノート」の「ド」だそうです。僕もココ1年以内に知ったので偉そうには申しませんが。
この艦の登場でそれ以前の設計のものが全て旧式になったほどのインパクトがあったようで、特徴の一つとして、サイズが従来より長くて大きい、と。
ド級なサイズ。これを超えると超ド級。

なるほど。

そしてその後、C.F.マーティン社が既存のものより大きいギターをリリースしたときに「ギター界のドレッドノートや〜っ!」ということになり、この「ドレッドノート」呼称が定着したようです。

最近のあのグルメレポーターの方はドレッドノートどころではない体型になっておられるようですが。

そしてこのギターのドレッドノートのフォルムをウクレレに仕立てる日本人製作家の人もチラホラいらっしゃるようで。

ド、ド級ウクレレ!?
大きいんだか小さいんだかですが、大きいものを見ると小さくしてしまいたくなるのが日本人の本能ですから致し方ありません。きっともう、遺伝子レベル。でも。。。


小さくまとまるなよ!!!


で、何の話でしたっけ?


そうです。雨です。バーゼルタトゥーです。

ド土砂降りの中、席に着き、なるべく雨が流入しないようにポンチョをセッティングをすると、もはや石像のように動けません。

カメラもスマホも持ってきましたが、出すなんてとんでもない!
会場では雨の弱まった終盤を除いて、一度たりともフラッシュは光りませんでした。大空のフラッシュは何度もありましたが。

「雨か、嫌だな〜。」というレベルではなく、「なんじゃこれ、あり得ん〜!!」とテンションすらあがっていくような。

公園で遊んでいて、池に右足だけハマるとその後気持ち悪くて仕方ありませんが、全身で落ちるともう何もかもどうでも良くなって、むしろ楽しくなっていくあの感じです。

こんな状態ですから、ホントにやるのだろうかと思っていましたが、そこはやはり軍楽隊です。
「雨なんて1ミリも降ってないよ」な風よろしく、時間通り、表情一つ変えず、何事もなかったように始まりました。

管楽器が多いので、このド土砂降りの中でコントロールするのは大変だったに違いなく。
軍楽隊だけでなく各国の一般のパフォーマンス集団も出演するので、濡れた路面で足技のダンスするのは難しいに違いなく。
エレキギター!?感電しない?あ、傘さしてる!だとか。

土砂降り地蔵の僕たちでしたが、演者のメンタリティやプロ意識という楽しみのオプションが増え、結果的に満足でした。結果的にズブ濡れでしたけど。

かなりしつこいですが、なにしろもうずっと土砂降り。土砂降りってこんなに続くんだと感心するくらいに。

もし「オレたちひょうきん族」〜30分拡大版スペシャル〜があったとしたら、最初の7、80分がずっと「ひょうきん懺悔室」だった。というような・・・。


『×』

2014年10月1日水曜日

弦交換までの回り道

僕が夜な夜なウクレレを抱えて、2フィンガーのピッキングを練習している頃。香港では大規模なデモが起こっていました。



1フィンガーと2フィンガーのいいとこ取りが僕には一番向いている、と結論づけた頃。香港では全く結論が出ておりませんでした。

あの膨大な人数での占拠が行われている頃。僕の知人はその上のビルで普通通り働いていたそうです。

中国の抱える矛盾。香港。
僕のピッキングより難解。香港。

 少し前に読んだ浅田次郎の小説の記述に、香港をイギリスに約100年間貸す決断をした人物は、他国(イギリス)の投資で最終的に自国を富ませるという策を揮った、というのがあります。
若干うる覚えな上に、フィクションの小説なのでガチで受け止めるわけにはいきませんが、もし仮にそうであるなら、この策はそう上手くいきそうもありませんね。
本来は中国だった。でも100年はあまりに長過ぎたと。

そう言えばこれも聞きかじった話ですが、日本の歴史にて江戸時代は、島原の乱以降250年間、キリスト教は徹底的に禁止でした。踏み絵ですとか。懐かしいですね、義務教育のお勉強。

ただ、ご存知の通り隠れキリシタンは存在し、秘密裡に250年間信仰が保たれていたそうです。
ところが250年をかけて日本文化の中だけで発展したキリスト教は、実際に禁教が解けて再来した本家のキリスト教と異なっており、本家のキリスト教の教えをよしとしない人もいたそうです。

なるほど。

ヒトの想いと言うのは、たとえ意図しなくても、時間をかけて世代を継いで紡がれていくものなんですな。

良きにしろ悪しきにしろ。
曲がるにしろ捻れるにしろ真っ直ぐにしろ。

そういう意味では僕がウクレレをジャンジャカ弾いているのも紡がれた糸のようなものの上にあるのでしょうか。
せいぜい産毛の枝毛レベルの繊維でしょうが。

ポルトガルの島から渡って来た楽器ブラギーニャに、鉄弦でなく手近な釣り糸を張ったハワイアン。
そのハワイの環境に合わせた素朴で合理的な手法はいつしかハワイの音となり。

百数十年後、今や世界中に。
回り回ってスイスの山奥にも。

そして僕はそのウクレレに現代の釣り糸を張るという。

弦交換しました。
いつもの通りWorthのフロロカーボン弦でございます。