さてさて、話がだいぶ遅れていますので、単刀直入に参りましょう。
今回、僕が試奏したモデル3本は、いずれもコンサートサイズです。
Style4M Concert アピラックシグネチャーモデル
Style6M Concert
Style6C Concert
Style6M Concert
Style6C Concert
Style4は、最近では意外と珍しい12フレットジョイントのコンサートです。
Ancestor's ukuleleは過去にラインナップが一新されましたが、そのときから続く定番モデルです。
Ancestor's ukuleleは過去にラインナップが一新されましたが、そのときから続く定番モデルです。
Style6は、最新作の同じくコンサートです。こちらは近年一般的な14フレットジョイントのネックを有します。
Style4のボディラインを継承しながら肩の部分のシェイプが少し変更されています。それだけではないと思いますが。
ちなみに最後のアルファベットは材質を表します。Cは表:シダー/側裏:インディアンローズウッド。Mは表側裏:マホガニー。
材質はマホガニーと決めている僕にとっては、4Mと6Mのガチンコ勝負ということになります。6Cも確かめますけども。
※ちなみにコンサートサイズより少し小さなボディに14フレットジョイントで、スケールが359mmの7Mというモデルもあります。
こちらは当日、工房にありませんでしたが選択肢の1つでした。
東京のドルフィンギターズに在庫があったので、今回の訪問で決めかねた場合には保留して、試奏するつもりでしたが、さて、結果は如何に!?
こちらは当日、工房にありませんでしたが選択肢の1つでした。
東京のドルフィンギターズに在庫があったので、今回の訪問で決めかねた場合には保留して、試奏するつもりでしたが、さて、結果は如何に!?
マホガニーの話を続けます。
4Mも6Mもスケールは同じ381mm。ネックが長くなった分、Style6の方がブリッジがボディの中心に近いところにあります。
4Mも6Mもスケールは同じ381mm。ネックが長くなった分、Style6の方がブリッジがボディの中心に近いところにあります。
僕のつたない見立てでは、Style6のブリッジ位置の方が、表板をより効率的に振動させてくれそうに思えました。
とはいえ、ちょっと乱暴に言ってしまえば、外見的にはほぼネックジョイント位置の差だけです。
弾きやすさの違いはあれど、音として大きな違いがあるようには思えませんでした。
弾きやすさの違いはあれど、音として大きな違いがあるようには思えませんでした。
僕の松井ウクレレは14フレットジョイントです。多少のスケールの差はありますが、慣れた感覚で弾くには同じタイプが良いのかもしれない、その程度の生っちょろい考えでおりました。
ただ一方で、いくつかの疑問がずっと頭から離れません。
アピラック氏は何故12フレットジョイントに拘ったのか。
動画を見る限り僕好みのサウンドに思えるコリングスのウクレレは何故12フレットジョイントばかりなのか。
敢えて12フレットジョイントに拘っている感じがするプロプレイヤーが、他にも散見するのは何故か。
物事には必ず理由があるはずですから。
12フレットジョイントのアドバンテージを調べました。
ウクレレを保持したときの重量バランスがとりやすい。
弦を弾く際に最も弦が効率良く振動する位置、つまり弦長の中間位置により近いところを弾けるので音がふくよか。
などなど。
実は、つまるところその答えが今回の訪問で出たわけではありません。
ただAncestor's Ukuleleにおけるこの仕様の差が導き出す違いに、僕はビックリしました。
ただAncestor's Ukuleleにおけるこの仕様の差が導き出す違いに、僕はビックリしました。
はじめに弾いたのは4Mです。
店舗出荷用ということで、やや高めの弦高に設定されていましたが、弦のテンションが低く設定されているので、押弦に支障がありません。
ちなみに張ってある弦は、僕が普段使っているWorthのフロロカーボンなので、比較がしやすいです。
肝心の音を一言で言うと、とても濃ゆいです。
弦を弾くとサウンドホールのあたりに空気の振動が凝縮しているような気配があり、一音一音に説得力のある深い響きを感じます。
弦を弾くとサウンドホールのあたりに空気の振動が凝縮しているような気配があり、一音一音に説得力のある深い響きを感じます。
弾いた直後は勿論ですが、サスティンは長く、減衰していく過程でポロロロロロンという豊かでなかなか減衰しない独特な響きがあります。
気持ちええ!
なんだか自分が上手くなったような錯覚を覚えます。「ヤバイコレカモ」と思いましたが、まだはじめですから、ここは慎重に。
一方で、6Mを爪弾くと、想像以上に異なったサウンドにビックリしました。
4Mに比べるとかなりあっさりな音なのです。
振動が凝縮して音が飛び出す4Mに対して、6Mはもっと中庸に音が振動する感じで、一つ一つの音はそれほど主張せず、優しく鳴ります。
むしろウクレレらしい音質で、弾き語りをすると声と喧嘩しそうな4Mとは異なり、バッキングに良さそうなコントロールし易い出音です。
ただ4Mからの流れで弾いたためか、濃厚豚骨ラーメンの直後にさっぱり塩ラーメンを食べたような気持ちです。やったことはありませんが。
続く6Cは、シダーの表板らしくマホガニーよりははっきりとした出音で、しかし煌びやかというよりは少し可愛らしい感じの音でした。良く鳴っておりました。
とにかく、4Mと6Mのキャラクターの違いにたまげました。一見ジョイント位置の差でありながら、これほどまでに違うとは。試奏はしてしかるべきモノと知りました。
ところで、同じ製作家の同じ仕様のウクレレでも個体差があるのは理解しているつもりです。
しかしながら、それを加味するとよほどのリサーチをしなければ、モノ語れなくなってしまいますので、あくまでつたない者の私感主観の一サンプルとしてご覧くださいね。
駄文はまだまだ続きます。
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